モルドバ | ソムリエ試験教本まとめ
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このサイトでは、ソムリエ・ワインエキスパートの一次試験対策のまとめをしています。最新のソムリエ教本の要点をまとめていますので、問題集と合わせてご活用ください。
モルドバのプロフィール
モルドバは1991年に独立した若い国家で、主な産業は農業である。ブドウ栽培とワイン醸造が基幹産業として位置づけられ、面積は33,843 km²である。国土はプルート川とニストル川に挟まれた場所とニストル川東部のトランスニストリア地方から成り立ち、人口は約355万人で、75%がモルドバ人(ルーマニア系民族)である。公用語はモルドバ語(実質的にはルーマニア語)とロシア語である。
歴史
モルドバのワイン造りは5000年前にまで遡り、古代にはダキア人やローマ人が関与していた。中世のモルドバ公Ștefan cel Mare(1433-1504年)の時代にワイン造りが盛んになり、1512年から300年間オスマン帝国に占領された後、1812年にはロシア帝国に併合された。1991年の独立後もワインの大半はロシアに輸出されていた。
ワインの歴史的影響
特に1980年代のソ連の禁酒政策により、多くのブドウ畑が破壊されたが、1994年に「ワイン・ブドウ法」が採択され、ワイン産業の再生が試みられた。さらに2006年にはEU基準を考慮した「ブドウ・ワイン法」が施行され、モルドバのワインの品質向上が図られている。
気候と風土
モルドバは北緯45-48度に位置し、穏やかな大陸性気候が特徴。年平均気温は冬に-15°C、夏は20-25°Cで、雨量は350-600mmとなっている。土壌は主に腐植を豊富に含む黒土(Chernozem)であり、ブドウ栽培に非常に適している。
地方料理と食材
モルドバの料理は香草や乳製品を多用した素朴なもので、家庭で造られる赤ワインが食卓に欠かせない。以下は主な料理や食材の一部である:
- Legume(野菜): ナス、ズッキーニなどのグリルやロースト
- Peste(魚): スズキに近い淡水魚の料理
- Carne(肉): 鴨やウサギのロースト
- Lactate(乳製品): サワークリームやフェタチーズ
- Muraturi(ピクルス): 野菜の乳酸発酵やビネガー漬け
- Zeama: 知のあさつきを用いた伝統的なスープ
- Mămăligă: コーンミールのフカフカした料理
主なブドウ品種
モルドバでは約73%が国際品種、17%がコーカサス品種、10%が土着品種となっている。主な土着品種には以下が含まれる:
- Feteasca Alba: 古代からの白ワイン用品種
- Feteasca Neagra: ルーマニア語で「黒い乙女」の意。赤ワイン用品種
- Viorica: 1969年に開発された白ブドウ品種
- Rara Neagra: エレガントな果実味を持つ赤ワイン用品種
ワイン法と品質分類
モルドバのワインに関する法律は2006年に「ブドウ・ワイン法」、2008年に「原産地呼称法」が制定された。原産地呼称はD.O.P.(保護原産地名称)とI.G.P.(地理的表示)の2種類がある。
D.O.P.とI.G.P.
D.O.P.はEU基準に則った原産地に特化したもので、I.G.P.は地理的要素を考慮した製品に適用される。これによりモルドバのワインの品質向上が期待されている。
ワインの産地と特徴
モルドバの主要なワイン産地には以下が含まれる:
- Codru: 中央部に位置し、肥沃な土壌と温暖な気候が特色。
- Ștefan Vodă: 南東部の地域で、土着品種が多く栽培される。
- Valul lui Traian: 南西部の地で、安定した気候とバランスの良い赤ワインが有名。
- Divin: モルドバ全域で製造されるブランデー。
記憶が新鮮なうちに、練習問題を解きましょう。覚えてアウトプットをしての繰り返しで記憶は定着してゆきます。